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「稼ぎたい人」にはオススメしない独学ライティング・ノウハウ34個

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まず誤解がないよう真っ先に私の「編集」の考えを書くと、書き手や取材対象の魅力が読み手にきちんと伝わるか、そこに心を砕くことだと思っています。その点では校正も編集のうち。このあとダラダラと書いてあるノウハウについても、観点はすべて。ただし、「編集」とひと口に言っても、記事、小説、動画、漫画、ラジオ番組、テレビ番組、と対象とプレイヤーの数だけ解釈もさまざま、そうでなくともインターネットの台頭で、どの業界でも定義が曖昧になっている。相容れない場合は赤の他人の世迷い言としてスルーがイチバン!

で、わざわざ「稼ぎたい人にはオススメしない」と書かなくていいのに書いた理由は、こんな細部をいちいち気にしていたら収入アップやマネタイズを考える暇はないと思うからです。あくまでわしゃ文章が書きたいんや!という人向け。ほかならぬ私がそうだったから。

そんな考えを基に、自分の経験で得た、ウェブ記事を想定したライティングのノウハウをまとめてみました。動機は、次章で書かせてもらいます。断っておくと、しつこいようだけど、あくまで私だけのノウハウなので、これが正解だ~!朕こそがルールだ~!なんてのたまうつもりはまったく毛頭あくた一粒たりともありません。「予防線はもういいからノウハウはよ!」というセッカチピーポーな方々は、ひとつ飛ばして次の章から読んでください。

ノウハウ集を書く動機は「たまって」きたから

編集という人の文章にちょっかいを出す仕事をはじめて、「あぁ、自分はこういうところを気にしていたのか」と観点に気づくことがよくある。まだまだ編集者としては駆け出しで白紙の部分が大きいからなのか、一本の原稿を編集していると必ずひとつは出てくるほど。ライター一本でやっていたうちはなんとなく思い浮かべていたことを、他人に論理立てて伝えないといけない訳だから、そこではじめて言葉になって輪郭がハッキリするんですね。

だからといって自分自身がライターとして書くときにそれらを常に意識できているかというと、別にそんなことはなく、これがなかなかむずかしい。自分じゃ鼻毛が出ていることに気づかないのと似てるかも。そこで最近までずっと、観点を思いつくたびにメモを取っていたんだけど、それなりにたまってきたのでぼちぼち自分用に書き出してみようかと思った。ノウハウというよりは、私の理想論かもしれません。それに技術の移り変わりは早いので、一年後にはしれっと違うことを言っているかも。独学かつ師匠もいないので、学術的な裏付けも業界的な威光もない。それでも、ライターの裾野の広がり方に個人的な不満があったこともあり、一生懸命書いてみた訳です。タイトルの前半部分ですね。それは記事の最後にて。

いまさらですが、私が何者かについては下記の記事をご覧ください。2万字とくそ長いけど!今簡単に書いとくと、ベトナムでブログをはじめて、ライターになって、今は編集者もやっています。現在の拠点はバンコクです。ライター名はサイト名ね。ネルソン水嶋ってね。

6年余りのベトナム生活であったことすべて書く

そしてこれがこの記事の目次。そのまんまノウハウリストになってる。

目次

それでは、どうぞ!

独学ライティング・ノウハウ34個

全体、構成についてのノウハウ

書き直す前提で書く

ライターをはじめようという段階で筆が進まない人にありがちなのが、最初から完璧な文章を書こうとしているというもの。どのみち執筆に推敲は欠かせないので、ひとまずざっと書いてみる(そこではじめて構成が見えてくることもある)。あくまで自分の感覚的には、石から大ざっぱにノミで削っていって、あとから少しずつ調整をかけるというイメージです。

「文章と写真」のバランスは「ごはんとおかず」と同じ

記事における文章と写真のバランスは、定食におけるごはんとおかずと同じ。ごはんがつづいてもつらいし、おかずがつづいてもつらい。写真の間に入るボリュームは人や媒体それぞれだが、うまいこと口内調味を楽しんでもらえるバランス感覚を追求する姿勢は大切。

起承転結ではなく「転」起承結や「結」起承転結でもアリ

とくにレポート記事だと時系列で書いてしまいがちだけど、読まれる構成を意識して並び替えることが大切。無料の記事や、あるいは信用された媒体でなければ、読者は関心がつづかない限り最後まで読もうとは思わない。ハイライトシーンを冒頭に持ってきて、「おもしろい記事だよ」ということを一刻も早く伝えることで腰を据えて読んでもらう。

話題を散らさず各章に収める

話題をあっちこっちに散らさず、それぞれの章に集約させる。たとえばタイ料理について記事を書くとして、「A.辛い」「B.酸っぱい」「C.国民食はガパオライス」「D.イサーン(東北)地方は味が濃い」というパートに分かれる場合、Aの中にDの細切れを持ってきたり、CとDの間にAの細切れを持ってきたりと、伏線などの狙いがない限りは細かく散らさない。

読まずに読ませる

読者には、まずは斜め読みして「おもしろそう」か判断する人もいる(むしろこれだけ大量にコンテンツが溢れている世の中においては多数派)。有料記事でもない限り、「最初から最後までじっくり読んでもらえる」とは期待せずに、タイトル、サムネイル画像、写真、見出し、斜め読みで拾われるすべての要素に、読者の関心を引っ張り込むだけの気配りを。

色を気にする

人の第一印象は色で決まる。かどうかは知らないけど、重要には違いない。サイトデザインで対応できればそれに越したことはないが、記事の中でそれをとるとすれば写真は大事。色が多ければ良い訳ではないが、記事の方向性(タイトルの内容)と釣り合いのとれた色を含む写真を意識する。パーティならカラフル、ホラー記事なら黒や紫、的な。加工も使おう。

記事の要素は多い方がリッチに見える

文章、見出し、写真、動画の埋め込み、SNSの埋め込み、要素が多い方が、記事は一見リッチに見える。偏りすぎると逆効果だが、テーマに無理ない範囲でバラエティ性が高い方が良い印象を与えられる(もちろん人によるが、ウェブ記事的にはその傾向があると感じる)。

情報の分かりやすい順序を心がける

構成も、文章展開も、読者に引っ掛かりなくスムーズに理解してもらわないといけない。極端な例だけど、「A.ダナンでミークアンを食べた」「B.ダナンはベトナム中部の都市だ」「C.ミークアンはダナンを代表する麺料理だ」という3つの文章があって、BとCをまず伝えなければAの意味は分からない。そのような、読者が混乱しないように分かりやすい情報の順序(よく「階段」をイメージする)を心がける。だからといってAを先に出してBとCを解説する展開もなくはなく、どう転んでも読者を混乱させないように気を払うということ。

文字数は削られるだけ削る

ウェブ媒体は紙に比べて文字数制限がゆるく記事は冗長になりがちだが、やはり簡潔な方が読まれやすい。だからといって短ければ良い訳でも長ければ良い訳でもないが、短い言い回しに置き換えられるか、複数の見出しをひとつにまとめられないか、似たアングルの写真を使っていないか、など、全体に渡って短くまとめていく配慮は大切。誰もが自分が書いたものはかわいいと思っちゃうものなので、この記事のためにこのくだりは必要か?と、自分に厳しければ厳しいほど記事の贅肉は取れていって良くなるんじゃないか、と思っています。

写真についてのノウハウ

取材中にサムネイル用の「キメの一枚」を撮っておく

ありがちなのが、原稿を執筆して「サムネイル画像をどれにしよう」というときに、しっくり来るものがないこと。どれだけ良い記事を書けたとしても、サムネイルに魅力がなければ読まれなくなる。サムネイルはその記事をあらわす一枚といってもいいので、淡々と撮影をしていると見落としがち。コラージュなどの加工で対応できるなら問題ないが、スマホなどの小さい画面で見ている人が多い現状を踏まえると、やはり簡潔に説明できる一枚は強い。

取材の写真がなければイメージ写真を使えばいいじゃない

文章に対してもどうしても写真が足りない場合、あるいは足りない訳じゃないがネタバレもあって使えない場合、フリー素材や、媒体がNGでなければ著作者を記載して使えるクリエイティブ・コモンズに則った写真を使うのもあり。後者なら意外としっくり来る写真も多い。使ってもいいんだぜ、クリエイティブ・コモンズはそういうものなんだから。ちなみにこの記事のサムネイル画像もパブリック・ドメインです。

基本的に写真は横長

パソコンもスマホも縦スクロールなので、情報量を増やすために縦幅を短く抑えることは当然。もちろん写真に無理がなければだし、意図的に情報量を絞るという場面もある。

同じアングルを連続して使わない、多用しない。

たとえ時系列として正しくても、同じアングルの写真はなるべく使わない。違う写真でも、読者はその取材に立ち会っていないのだから感覚的に同じ写真だと受け取ってしまう。使えるとすれば、過程の変化を見せたいという用途くらい。

写真それぞれの訴求力を意識する

写真が持つ訴求力(要するにインパクト)を意識する。構成上問題なければ、なるべく強い写真は早めに使うとか、読者の関心を引くためにバランスのとれた写真の配置を心がける。『1-3.起承転結ではなく「転」起承結や「結」起承転結でもアリ』と関連してくる内容。

デジタルじゃ伝わらないものを伝えるときは「顔=感情」を使う

記事では味も音も雰囲気もそのまま読者には伝えられない。ライターの顔出しの有無にもよるが、「おいしい」「うるさい」「楽しい」などという感情は人の表情を出した方がストレートに伝わる。そういえば美女が書いてるグルメレポ記事って相性最高だけどあるのかな。調べた感じだとなさそうだな。美男美女はいいよね、それだけで卑怯だよね(褒め言葉)。

文章についてのノウハウ

「!」「…」はリズム感が大事

ライターの文体にもよるが、「!」「…」などの黙読速度を左右する記号はリズムを意識。「タイ!ベトナム!インドネシア!」などの次々と押し出す感じや、「タイ料理は辛いと思っていた…が、しかし!」などの引っ張って逆説を強調する感じを、記号を駆使してうまく演出する。笑いに寄ったネタ記事には必須(淡々とした笑いもあるだろうけど)。

語調を繰り返さない

「〜です。」「〜である。」など同じ語調(語尾)が連続すると、淡々とした印象を与えるのでなるべく避ける。ちょっといじるだけで印象は変わるだけに、語調で損するのはかなりもったいない。もちろん、意図的にそういう印象を与えたい場合は別の話。

タイトルは左半分が勝負

個人的には望んでいないが、記事へのアプローチの主流が検索エンジンである以上、SEOへの配慮は必要。検索結果に出たときに、日本人は左半分の印象で判断する(中東圏は右読みだから右半分?)。役立ち系の記事などで明確に読ませたい人がイメージできていれば、10文字くらいで関心を奪うくらいの気遣いを。個性を活かすのはそのあとでもいい。

タイトルは三日三晩考えよう

タイトルは考えれば考えるほどブラッシュアップされる、と思う。ただし根を詰めすぎると明後日の方向に行くので、一度寝かせて見直し、時間を空けて見直し、三日考えれば比例して良いタイトルになるはず。Googleなどでの「検索性」、Facebookなどでの「訴求性」が両立しているものがいい(今の時代は、たぶん)。SNSごとの傾向もあるだろうけど。

見出しは出し惜しみせず説明する

見出しは最初の斜め読みで拾われ、そこで読まれるかどうかが決まるため、出し惜しみせず、見出しは詳しくかつ簡潔に書く。たとえば、「おいしいタイ料理の探し方」ではなく、「おいしいタイ料理店はローカルサイトを使え」みたいな感じ。隈のない気遣いを。

冒頭2秒で読む動機を用意する

記事の冒頭2秒で、読者と接点をつくる。たとえば、「タイ料理のおいしい店を都内で探してみました」と一方的に自分の話をはじめるのではなく、「最近は都内を中心にタイ料理店が増えてきましたよね」などと相手の状況をおもんばかって、読ませる動機を用意する。結局、リアルな会話と本質は変わりない。そういえばとある長寿テレビ番組では、季節感や伝統行事に引っ掛けた企画をよくすると聞いたことがあります。そういうことだと思う。

数字の効果は絶大

数字という具体的な指標は、けっこう強力。とくにお金(値段)など、書き手と読者との間ですぐに共有できるものさしを用意することは大事。また、エロなど、なんだかんだで欲望に関するテーマには反応が大きい(内容そのものはまじめでも)。

「みなさん」は使わない

記事を読むときは基本的にひとりで、複数人で読むことはほぼない、と思う。「みなさん」と書くと実際の状況とのギャップがあり、また「講義感」が生まれるとともに、人によっては偉そうだと受け取られてしまう可能性もある。使うなら、「都内にお住まいの方」「20代の方」とか、読ませたいターゲットに絞った表現がいい。うまく該当すれば、「これは自分に関係する記事だ」と、たとえ無意識下の些細であっても当事者意識を持たせられるから。

安易に「ですよね」と同意を求めない

明らかに同意を求められることならいいが(台風は困りますよね、など)、安易には同意を求めない。極端にいえば、「カレーライスはまずマヨネーズをひねってご飯とルーをごちゃ混ぜにするのがおいしいですよね〜」など。リアルの会話でもそういうのには返答がしんどいのだから、読者が「この記者とは考えが違う」と気づいた時点で離脱する可能性は高い。

漢字とカタカナとひらがなのバランスを調整する

記事のテーマにもよるが、「漢字」「カタカナ」「ひらがな」はただ機械的に変換すればいい訳でもない。たとえば、経済についてのものや、あるいはアカデミックなものならもっとそうだけど、たくさん漢字を使っていいし、そうすれば「堅実」「実益」という印象を持ってもらえる場合もある。そのほか、ひらがなで柔らかさを持たせたり、横文字にすることで若い印象を持たせたりすることができる。細かいところだけど、媒体によって使い分ける。

動画の使い方についてのノウハウ

動画を埋め込むときは併せてGIFアニメーションも埋め込む

取材で動画を撮ってYouTubeにアップして、それを埋め込んでハイ終わりは配慮なし。実際に再生してくれる人は半分以下であることはまったく珍しくないので、本編を再生するように働きかけるためにも、せめて動画中のハイライトシーンをGIFアニメーション化させて埋め込んだ方がいい。動画→GIF変換のツールは探せばいくらでも出てくる。

動画のハイライトがある場合は再生位置を合わせる

YouTubeのURLや、埋め込みコードには、再生開始位置を設定できる。4-1の通り、ただでさえ再生する人は少ないので、せめてハイライトシーンに合わせて設定しておくこと。

そのほか(個人的な心構えに近いです)

知られているつもりは要注意

自分ひとりで運営しているブログであっても、初めて読む人はいるもの。いきなり内輪ネタに入りすぎることなく、何も予備知識のない人にとっても最低限「きっとこういうことなんだろうな」と想像ができる余地のある、敷居をまたぎやすい文章を考えよう。

不必要な悪態をつかない、愚痴を言わない

不必要な、です。それが題材になる場合はこの限りではない。最初から求めていない愚痴を聞かされるのはイヤでしょ。それが取材対象に及ぶことはもってのほか、きちんと敬意を払えば必ず読者に伝わって、良い読後感を生み出します。不要な火の粉を自ら振りまかないための炎上対策でもある。まぁ、今は何を書いても文句言われる時代だけどねー。

構成も文章展開もすべては読者に対するエスコート

どのような順序で読ませるか、どのような文章展開を行うか、すべては読者よりちょっと先回りして、求められているであろうものをあらかじめ準備しておくという黙読のエスコートを意識しよう(朗読してたらすみません)。タイ料理を紹介する記事で、おいしそうな写真のあとに、味について書くとか、お店の場所について書くとか、それを読んでいる人はこのあとに何を求めるのか、読者心理をシミュレーションするってことですね。

インタビューを録音していてもなるべくその場でメモる

これは私のやり方ですが、インタビュー取材でも録音せずその場でまとめてメモを取る。録音するに越したことはないので完全に甘えだけど…その上で言い訳すると、その話をはじめて聞いた瞬間の方がこちらも感情が高ぶるので、その方がメモ内容もいい感じに大事なところだけ要約されることが多い。でも、執筆後に録音を聴いて確認作業は取った方がいいです。私はよくインタビュイーの確認に頼りますが、それは完全に甘えです。すみません。

自分で自分は編集できない

冒頭で書いたように、自分で自分の記事の違和感にはなかなか気づけない。書き手である時点で主観やエゴが混じり、客観的に見ることはできないので、自分の記事を自分で編集することは記憶を飛ばさない限り無理だと思います。だから編集者がいるのですが、いない状況なら知人友人に読んでもらう。ただし、相手は読ませたい人物像に近い人を選んでください。否定する割にはアドバイスができない人もいなくはないので、人選は慎重に。

記事には多少の粗があった方が逆にいいかも

最近読んだインタビュー記事で、インタビュアーが取材対象者の会話に矛盾があったのでそこを突いてたんですよ。結局それは矛盾ではなかったのですが、自分だったらそこは潰して平にしていたかもしれないなぁと。そこで思ったのが、記事も一定以上であれば完成度の高さってそれほど求められていないんじゃないかなと。ウェブコンテンツって、テレビマンなどではないもともとアマチュア出身が多いからこそ、舞台袖まで見えるような未熟ゆえのドキュメンタリー性も魅力だと思うので。記事はボケでシェアはツッコミとも言われることを考えれば、そういった粗や隙をあえて用意しておくくらいの方がいいのかもしれません。

取材に付き合って記事をシェアまでしてくれる人は天使です

取材に付き合ってくれる友人はその時点で天使ですが、さらに自分ごととして記事をシェアもしてくれる人ならもう大天使様々です。いずれにしても現場の楽しい雰囲気というものはやはり記事に出てくるものなので(複数人いると「リアクション」が生まれる)、付き合ってくれる友人は本当に大事にしましょう。友人を大切にするということが、結果的にライターとしての評価につながります。スタイルはさまざまでしょうけど。

まとめ:記事の半分はやさしさでできている

と、こんな感じです。34個か。あ、自分の歳だ。

ああだこうだ書きましたが、一言にまとめると、

記事の半分はやさしさでできている。

ってことです。

ライティングでもなんでも、届ける相手が人である以上は、リアルの会話などでの心配りと同じです。根っこはなにひとつ変わりません。ただ、それをどうやって表現したらいいのか、私の考えとして起こしたという感じ。冒頭で稼ぎたい人にはオススメしないって書いたけど、こうして人に優しくすればするほど稼げるならそれに越したことはないんですけどね。でもそれは単純に、ライターという職業が遠回りすぎるってだけなのかもしれない。

あ、ごめん、二言目も言っておきたい。あとー、

記事は読まれる前に「見られて」いる。

なにせ記事に限らず、日本語だけでもおびただしい数のコンテンツがある時代です。無料で世界中に振る舞っている記事ならば(「お金を払ったからもったいない」という動機がなければ)、価値はゼロスタート。じっくり読んでもらえるなんて悠長に構えてはいけない、そこは1-5の「読まずに読ませる」という言葉に集約されていると言っていいでしょう。

何度も言いますが、これらは私の考えにすぎず、時代とともに変わるので一年後には違うことを言うかもしれない。こうして書いただけですでに私にとっては整理になって儲けものですが、その上でもし誰かの役に立ってもらえれば、それほどうれしいことはありません。

おまけ:ライターが「稼げる」って都市伝説じゃない?

さて、もうお忘れかもしれませんが(これだけ書いたら覚えている方がおかしいな)、冒頭で書いた「ちょっとした不満」を書いてこの記事を締めたいと思います。

最近ほんと、ライターになりたいという人が増えている。私はこの仕事をはじめてまだ3年半あまりですが、この裾野の広がりは本当にすごい(いちおうセルフフォローしとくと、文章は15年以上前からネットに上げてます)。しかしながらインターネットでライターのノウハウを調べて出てくるものは、「締切を守ろう」といった当たり前のマナーとか、「起承転結を意識しよう」といったロジカルシンキングとか、SEO対策のテクニックとか、ライターを募集している媒体まとめとか。で、基本中の基本であるはずの「文章について書かれたもの」はぜんぜん見たことない。外堀だけひたすら埋めていつまでも本丸無視!という感じ。

不満というのはそれではなく、そこでしばしば見かける「稼げる」という言葉。私みたいな泡沫ライターに見えない景色があるのかもしれませんが…でも、その前に、取材や執筆の楽しさ、多くの人に読まれて褒められたときのうれしさ、そうしたライターという仕事の魅力をすっ飛ばして、「稼げる」とばかり謳われることが単純に、気に入らないんです。稼ぐことは否定しない、むしろ私も稼ぎたいぞ。でも、まずは挟持を語り魅力を謳いたい。だって、内容をないがしろにするプレイヤーが増えたら、なにかの拍子にかつてのキュレーションサイト問題のようなことがまた起こるかもしれないでしょう。それが一番避けたいこと。それを自分のブログにしたためて、関心を寄せてくれた人に伝えるくらいはさ、許してさ。

という訳で、これにて終了!ご静聴?ご静読?ありがとうございました!

***

ちなみに今私が編集長(ひとり編集部とも言う)をしている、世界のカルチャーショックを紹介する『海外ZINE』というウェブサイトでは海外在住ライターを募集しています。我こそはという方はぜひ。ひと通りのノウハウも書いたので、どんな編集になるかは想像できるかと。下記サイトのフッターにお問い合わせのリンクがありますのでどうぞー!

海外ZINE

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本旨とはまったく関係ありませんが、今だから書いておきたいことが。

先日起こった平成30年7月豪雨、その甚大な被害がジワジワと明るみになってきています。地震や台風と比べて「雨」というと、ふだんの延長線上で想像してしまうからでしょうか、驚きが日に日に増していく。私の実家は大阪中心部と被害地からは外れており、またその直前にタイに移ったためウェブでしか情報が拾えていないのですが、FacebookやTwitterを通して知人や友人の写真や動画を見ることで、いかにこのことが身近に起こっている現在進行の災害なのかということを思い知らされています。

ちょうど、Twitterに被害状況のモーメント(ツイートまとめ)が上がっていました。

LIVE:豪雨災害・被害状況

平成30年7月豪雨緊急災害支援募金(Yahoo!基金)

この記事を読まれる方の中には、日頃から情報を発信されている方も多いかと思います。募金という選択肢もありますが、上記のURLや被害状況を拡散してもらうことで状況は好転するはずです。確証のないデマには気をつけて。デマを騙って誰かを貶めることも、デマを騙った人物に憎しみを抱くことも、ましてや社会制裁を加えることも、時間のムダです。

※状況が落ち着いたらこの記述については削除します。

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